4月18日、豊中市教育委員会は、当組合豊中支部書記長の昨年度卒業式における行為について、「威力業務妨害」を理由に豊中警察署に刑事告発した。
同日行われた豊中市教委の記者発表では、「マイクを奪った」「暴力的な行為があった」などと事実をねじ曲げ、「卒業式の進行を妨げた」というありもしない理由を挙げている。
豊中市教委は本件にかかわって、4月11日・12日に当該校長・教頭から事情聴取を行い、翌13日には支部書記長本人に事情聴取のための呼び出しを行った。組合は、事情聴取の位置づけ等に疑義を感じたため、その方法等について4月13日に交渉申し入れを行った。交渉は、本年4月17日に行われ、交渉の結果、豊中市教委は大阪府教委と連絡を取って今後どのように進めるか当労組に回答を行うとし、支部書記長の事情聴取を一旦ペンディングすることを約束した。
ところが、その舌の根も乾かぬ翌4月18日、豊中市教委は、支部書記長本人を「威力業務妨害」で豊中署に刑事告発したのである。このことについて、用意周到に記者会見まで行いながら、組合には何の連絡も行わなかった。しかも、「本人は組合活動を理由に事情聴取を拒否した」などとマスコミに嘘の発表を行っている。
このような豊中市教委の行為は、組合との約束を反故にするものであり、組合への背信行為である。また、学校現場における労使自治に介入する前近代的権力発動行為である。何よりも、校長・教頭からの事情聴取だけをもとに、当該本人から事情を聞いて事実を確認する手続きを抜きにした刑事告発は、社会常識を欠いた、行政にあるまじき行為である。
今回の刑事告発は、ウソとでっち上げによる不当極まりないものである。「威力業務妨害」をフレームアップすることで、支部書記長個人に対してだけでなく、組合の「日の丸・君が代」反対闘争に打撃を与えようと意図した政治的な策動である。
組合は、豊中市教委の刑事告発という闇討ち行為に満腔の怒りを込めて抗議するとともに、ただちに刑事告発を取り下げることを要求する。また同時に、組合は、不当な刑事告発を糾弾する闘いに組織を挙げて立ち上がることを宣言する。
(2001年4月19日)
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