アジアの労働運動・韓国

生コン労働者がストライキ

2001年 6月25日
通巻 1080号

 韓国建設産業労働組合連合の傘下の韓国建設運輸労働組合は2000年8月に、2500人の生コン・トラック運転手によって結成された(韓国の生コン・トラック運転手の総数は2万人)。
 韓国では1990年代初めに、運送会社が生コン・トラックを運転手に売却し、運転手は運送会社から仕事を請け負う事業主となった。しかし、彼らは会社と個人契約を結び、その会社の仕事だけをしなければならず、仕事に全面的な責任を負わなければならない。
 建設運輸労働組合は労働省への組合登録を完了したが、経営者団体は生コン・トラックが労働者ではなく請負の事業主であるとして、組合承認を拒否しつづけている。
 3月に同組合がユージン支部を結成しようとしていたとき、経営側は組合の会議を暴力的に襲撃した。22人の労働者が重傷を負い入院した。しかし警察は組合員5人を3週間にわたって拘留した。
 建設運輸労働組合は4月9日から、(1)組合の承認、(2)日曜日を休日にすること、(3)超勤割増を適用すること、(4)個人契約を廃止し、企業レベルの協約を締結することなどを要求してストライキに入っている。
 これまでに500人の労働者が解雇され、50人以上が負傷し、70人が起訴され、1人が拘留中である。5月24日から、建設産業労働組合連合と建設運輸労働組合の600人の労働者が国会近くで座り込みに入っており、付近に50台の生コン・トラックをはじめ350台の車両を停車させている。5月28日から建設産業労働組合連合のジャン・ムン・キ委員長がハンストに入っている。

(終)

「海外ルポ」トップに戻る

このページは更新終了しております。最新版は新ページに移動済みです。