大学から出撃し、街頭での大暴動を!

松本 哉 (全貧連)

2001年 5月25日
通巻 1077号

 私は法政大学で、大学の無意味なこぎれい化に抗する暴徒集団「法政の貧乏くささを守る会」を結成し、さらにその動きを全国規模に広げた「全日本貧乏学生総連合(全貧連)」を始動するなど、ひたすら大暴れしてきた。そのため法政大学のイメージは極めて悪化(私としては向上していると思うが…)し、法大当局の広報関係者をして「何億円もかけて宣伝している我が校のイメージ作りが奴らのせいで全てパーだ!」と言わしめるほどの大ダメージを与えてきた。
 これらは当然、私1人でやったのではなく、全貧連に集う連中の功績が大きい。だが、大学当局は全て私が悪いと思うらしく、悪の権化のように扱われてきた。そのため、昨年の3月などには当局によるすさまじいほどの「強制卒業」の謀略がなされた。例えば、授業に全く出席していないのに単位が取れていたりして、膨大な単位が勝手に取れていたのだ!おまけに、試験を受けなかったから、後日わざわざ電話をかけてきて「今からでもいいからレポート書きませんか 」などと言うほどだった!(こんなの普通考えられん!)そうなってくるとこっちも意地である。「そこまで言うんだったら嫌がらせでいてやる!」と、もう1年いてやったのだが、今年はさすがに卒業することになったのだ。めでたし、めでたし…。
 しかし!そうのんきなことを言っている情勢でもない。ここ数年で、大学の反動化は実に著しく、なんだか知らないが大変なことになってきている。多くの大学で、学生自主管理運営のサークル施設や学祭が潰されたりしているのはご存知かも知れないが、最近はさらにひどくなってきた。法政などでも、ビラを貼ったらその当事者に清掃代を請求するとか、歯向かう学生が処分されたり(ちなみに私もくらった。「学生の連帯」を掲げてキャンパスにコタツを導入し、朝まで大宴会をやったのが処分理由)と、とんでもない。
 が、その一方で、我が大学貧乏化運動も進み、アナーキーな学生も着々と増殖しつつある。その結果、金と権威の亡者と化した大学当局vs 開き直りまくって収拾のつかない貧乏学生≠ニいうマヌケな対立軸が鮮明になってきて、実に面白いことになってきている。
 ところで、いま、世の中はどんどん権力に制圧されつつあるような気がする。もちろん、政治的にも右傾化が進み、ろくでもない時代になりつつあるが、それと同時に社会全体が権力の手中に収められつつあるような気がする。これはけしからん! そもそも、社会は我々個々人の営みの結果、自然と形成されるべきだが、最近はそれが逆転してきて、権力が社会を強引に作って、その中に我々が押し込められていくような状態ではないだろうか…。これはどうもおかしい!逆だ、逆!我々の文化・社会は我々が作らずしてどうするんだ!おい!
 しかし、そのためには我々が権力を介することなく、接点を持てるようなところがなきゃいけない。そう考えたときに、大学という場は結構重要な場所ではなかろうか。もはや制度としての「大学」などは置いといて、我々が好き勝手に活動でき、文化・社会を切り拓けるような場として、大学(少なくとも法政)はまだかなり使えるんではないだろうか。ここで大暴れして、その我々人民の拠点を拡大しない手はない!となると、今のブルジョア当局 貧乏学生≠フ闘いは極めて重要な闘いになってくる!これはいかん!参戦せねば!
 というわけで、私は今年4月、見事に法政の通信教育部に再入学を果たしてしまったのだ!それを知った法大当局者諸君は、非常にいやそうな顔をしていたが、もう手遅れである。ざまあみろ!ただ、もちろん、大学に閉じこもってぐずぐずしてても仕方ないので、主戦場である街頭での大暴れを主眼に置こうと思っており、その活動に大学を大いに活用しようかと企んでいる。ともかく、街全体をアナーキーで何でもできる空間にしてやる!いや、なかなか楽しみだ!

(終)

【参考】

「貧民日報」(法政の貧乏くささを守る会)のホームページへ

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