国際連帯を目指し過去の運動総括をきっちりと |
兵庫・イノシシ |
2001年 5月15日
通巻 1076号
60年安保闘争の顔であった第1次ブントの島成郎さんが鬼籍に入られた。また、70年安保・全共闘・ベトナム国際反戦から「革命戦争」へと飛躍(?)していったよど号赤軍の田宮氏も亡くなり、アラブの地に世界革命への実践協働を求めた日本赤軍の重信氏も不本意な形(私たちにとっても、という意味である)で権力に囚われの身となってしまった。数字の区切りでしかない21世紀が、文字通り時代の変わり目となったのだと思わざるを得ない。
また、宮崎学氏の『突破者』などのように、60年・70年代の時代を、個人史と密接にからめつつ振り返るといった内容の著作も見かけるようにもなってきた。
いろいろな失敗や限界を持ちながらも、これらの運動や先人たちがなしえてきたこと、切り開いてきたことは決して小さいものではないだろう。しかし、これらの「勝ち得てきたもの」、「なしえなかったこと」は、現在全国で繰り広げられている個別闘争に受け継がれているか、教訓として活かされているか、というと残念ながらそうではない、と感じている。
貴紙連載中である上田等氏のいうところの「運動の継承性とか共通性」をきちっと総括して進むことは、絶対に避けて通れない作業であると思う。
世界はいまだに矛盾のるつぼの中にある。あちらこちらで民衆の抵抗がほとばしっているではないか。国際連帯をめざしていくためにも、私たちの歴史と世界の現実をも結びつけるよう試行錯誤していきたいと思う。
(終)
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