映画『(東アジア反日武装戦線の)母たち』上映会&トーク


イベント詳細

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2月2日(日)16:00~
会場:キノ・キュッヘ:木乃久兵衛(JR国立駅南口下車富士見通り徒歩15分、国立音大付属高校向い、中華「天福居」隣。
会費¥1000
トーク:霜田誠二(パフォーマンス・アーティスト)/司会:佐々木健(「母たち」獄外製作)
主催:キノ・キュッヘ
問合せ:キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)、TEL 042-577-5971 186ー0005 東京都国立市西2-11-32 B1 E-mail  para_kino9@m2.pbc.ne.jp TEL 042-577-5971

霜田誠二:1953年長野市生まれ。69年に高校紛争の長野高校入学。ベトナム反戦や水俣病で市内デモや集会を企画。71年1年間休学し北海道でバイト暮らし。詩を書き始めガリ版詩集を友人に配る。75年変な身体行為を夢想し大阪市大二部の友人たちと実験演劇開始。77年上京し西荻で無農薬八百屋でリヤカー販売をする。同時に東京のみならず国内をドサ回りする。82年パリ3ヶ月。以降頻繁に海外に出て93年ニパフ(日本国際パフォーマンスアートフェスティバル)を開始し50カ国400名を超える海外芸術家を招く。現在武蔵野美術大学、慶應大学非常勤講師でパフォーマンスアートを教えている。

映画内容:出会いはいく中にも重なりあってやってくる。一括りの<母たち>が、たった一人の母、かけがえのない自分と出会うのはその日が始まりだからだろうか?
1975年5月19日。雨の日、娘や息子たちは一斉に逮捕された。体を苛むばかりの驚きと戸惑い。いま、その日を語る母たちは、もうその時の母ではない。東アジア反日武装戦線としての娘や息子たち。
彼らは、なぜ、爆弾を破裂させたのか。切に解ろうと思った時から変化が始まる。軍国主義教育に染められ、戦争への道をひた走ったあの時代の自分。
捉え返さないわけにはいかない。幾千万ものアジアの人たちを掠奪し、殺戮した日本国。その侵略への呵責を背負って起き上がった彼ら。天皇を爆殺しようと試み、侵略企業を爆破した彼ら。彼らに歩調を合わせて母たちは歩み始めた。予測することのなかった人生を出会いの確かさに頼りながら歩き始めた時、視えてきたものはなんだろう。死刑廃止の集会に向かう母。デモで機動隊に立ち向かう母。裁判闘争の先頭に立う母。
 いま。<母たち>は、母として<母>を乗り越えようとしている。

獄中から放たれた熱いメッセージ

 この映画は、東アジア反日武装戦線”さそり”のメンバーであり、無期懲役の確定した黒川芳正が、獄中から発したイメージを一本の映画にまとめあげたものである。
 日本の厳しい監獄状況下、獄中監督と獄外スタッフとの連絡は面会と手紙のやりとりという方法しかなく、監督はワンカットすら映像を目にすることが出来ない。
 それでもこの映画を実現させたのは黒川芳正の政治状況だけでなく、文化状況に対する熱い想いがあってのことだ。
 そして彼の極めて難解なコンセプトを獄外スタッフが受け止め、それを分解、創造していくという作業がこの映画を結実させた。
 8ミリという、今や失われつつある映像手段を用いて作られたことが意味するものは、自らの手持ちの駒(手段)によって、自らの文化を創造していくという意思の表れでもある。
 今回は、8ミリ映写機自体がほとんど失われてしまったことから、オリジナルの8ミリフィルムを DVD化するとともに字幕スーパーを入れて見やすくなったバージョンで上映する。
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