グレートリターンマーチに連帯 編集部 田中 末広

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パレスチナ国際連帯フェスティバル10・30大阪

パレスチナ・ガザ 各地で連帯行動

 パレスチナ・ガザの人々は、昨年3月30日の「土地の日」に「帰還の大行進=グレートリターンマーチ」を開始しました。人口約200万人(うち150万人がパレスチナ難民)のガザは、13年間も完全封鎖され「天井のない監獄」と呼ばれています。  

イスラエルの空爆による破壊と食料・医療品などの生活物資の枯渇に日常生活が破壊されているガザの民衆が立ち上がり開始した大行進は、パレスチナ全土に広がり、1948年以来、祖国を奪われた700万人以上とも言われるパレスチナ難民の悲願であり権利でもある「祖国復帰」の大きな抗議行動に広がりました。  

以来毎週数千人規模(多いときには数万人規模)で行われ、「2019年3月31日時点で、43人の子どもを含む199人が殺され、30300人が負傷(そのうち25%が実弾によるもの)」(国連人道問題研究所調べ)の犠牲者を生みながら、パレスチナ被占領地(イスラエル)に向かって現在も続けられています。  

これに対して世界中の人々によって各地での連帯行動が取り組まれる中、日本での連帯行動のひとつとして、「パレスチナ‐沖縄‐福島 国際連帯フェスティバル」の取り組みがなされ、大阪では10月30日、「パレスチナ国際連帯フェスティバル10・30大阪」が開催されました。  

開催実行委員会は、今回のパレスチナ連帯行動を、「憲法改悪を目論む安倍政権は、沖縄への基地集中と辺野古新基地建設を推し進めています。  

さらに、天皇代替わりと「新年号」公布、G20(大阪サミット)と東京オリンピックの開催で祝祭ムードを演出、以て福島原発事故を反故にしようと躍起になっています。その裏で、「連帯労組・関西生コン支部」に対する政治弾圧が続いています。私たちは、多種多様な〈反差別・反戦・反貧困・反弾圧〉の闘いとの、永続的で強固な連帯、大同小異の民衆的統一戦線を構築したい! 

その一つの意志表示として、「パレスチナ国際連帯フェスティバル」を、企画いたしました」としています。(プログラムから一部引用)  

重信メイ パレスチナを語る

当日は、反戦・反原発・反基地のメッセージを込めた川口真由美さんの力強い歌に始まり、次にガザから初来訪された「MCガザ」の演奏。まずは、ウード(アラブの弦楽器)の演奏から始まり、アラブの伝統的な歌声、そしてラップと続き、ウードの響きに引き込まれ、アラブの独特の歌回しに聞きほれ、ラップの力強く響く歌声に体と感性を打たれ、パレスチナ大地に立つ人々の情念と怒りを感じさせるものでした。 

続いて、最近パレスチナを訪問された方からの報告。連帯労組・関生支部からの弾圧についてのアピールと続き、重信メイさんの講演「パレスチナを語る」に移りました。 

パレスチナ難民には国連決議による『帰還の権利』があるにもかかわらず、現状はパレスチナの土地の収奪と、『ユダヤ国家法』制定によるアパルトヘイト国家化が進んでいる。アメリカのUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への拠出金を停止(凍結)したことに触れ(3億5000万ドルの拠出金を負担していた)、アメリカ・イスラエルの狡猾さについて講演しました。併せて、レバノンで進行中の民主化闘争について、「一人ひとりが自主的に参加している運動であり、今後の展開に注目してほしい」と熱く語られた。  

そのあと「浪花の歌う巨人」パギやんと川口さん、MCガザのジョイントで、韓国でさまざまな追悼、抗議、反政府行事などで歌われるセウォル号犠牲者追悼歌「真実は沈まない」を参加者と一緒に歌い。

最後に、「サウラ サウラ ハッタ ナースル(革命 革命勝利の日まで)をシュプレヒコールし終わっていきました。   

2時間しかない中での内容の濃いフェスティバルでした。

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