「表現の不自由」そのもの、 憲法違反の「検閲」「中止」強要

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中止に追い込まれた「表現の不自由展・その後

8月1日に開幕した国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」内の企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた。さまざまな理由から国内の美術館での作品展示が不許可になった16組の作家の作品を展示していた。   (編集部・村上)

 「平和の少女像」や「昭和天皇」の写真を燃やす映像作品が展示物に含まれることが、ネット上で拡散された。河村たかし・名古屋市長は展示中止を強要、政治介入。便乗者がガソリン放火を予告する脅迫まで行った。3日には大村秀章・愛知県知事と津田大介氏・芸術監督が相談の上、来場者らの安全が確保できないと判断。展示の中止を余儀なくされた。これに対し、岩崎貞明氏・企画実行委員会側は本展を会期末まで継続することを求め会見を開き、一方的中止に抗議した。  

同企画展を巡っては、松井一郎・大阪市長がしゃしゃり出て「我々の祖先がけだもの的に取り扱われるような展示物を国民の税で展示されるのは違う」と恫喝。河村氏は少女像に対し「日本国民の心を踏みにじるもの」と批判。「十億円も税金を使った場所で展示し、あたかも公的にやっているように見える」として、芸術祭の実行委員会会長を務める愛知県の大村秀章知事に展示中止を求めた。一連の動きの背景には安倍政権の意思が隠れている。  

河村氏に対し大村氏が「表現の自由を保障した憲法二一条に違反する疑いが極めて濃厚ではないか」と批判するのは当然だ。  

五十嵐太郎氏・「あいちトリエンナーレ 2013」で芸術監督は「今回、複数の政治家がはっきりと中止や補助金について匂わせたことは、これまでの問題とはレベルが違い、一線を越えている。『過去に日本がこういうことをした』という展示は、博物館などで税金を使ってなされている。今後、国立大学の授業内容への制限など、拡大解釈されていく」と指摘した。

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