「石川一雄さんは無実だ」 地域で市民に訴え続けよう

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第42回 狭山再審を求める神戸アクション

6月22日、神戸マルイ前で、第42回 狭山再審を求める神戸アクション(主催:狭山再審を求める市民の会・こうべ)が行われた。フェイスブックのイベントページでは、「再審を実現できるのは今しかありません。石川さんの無実を知るすべてのみなさん。力を合わせて声をあげましょう!」と呼びかけている。(編集部・村上)

無実を訴え56年 過去の事件ではない

 狭山再審を求める神戸アクションは、神戸の市民によって月に1度の定期アクションとして始められ、6月22日、42回を迎えた。市民へ向け、石川さんの無実を訴え、狭山事件の再審を勝ち取るための街頭宣伝だ。  

「狭山再審を求める市民の会・こうべ」の高橋克也さんは、狭山事件を取り巻く現状を以下のように見ている。  

「2009年の証拠開示勧告から10年が経過しました。この間に、200点以上の未開示証拠と東京高等検察庁が保管する証拠リストが開示されました。そして、狭山弁護団により、下山鑑定、福江鑑定、浜田鑑定をはじめとする新証拠が東京高裁に提出されました。  

これらは、確定判決とその後の上告・再審棄却決定を覆すに十分な証拠です。鑑定人尋問を行わせるか否かに狭山再審の成否がかかっています。  

裁判所に鑑定人尋問を迫るのは今です。特に、9月に予定されている下山鑑定に対する検察の反論以降、三者協議または弁護団の再反論が行われる場合は、来春の三者協議にかけて、裁判所が鑑定人尋問を行うか否かの判断を行います。  

この時期に、裁判所に鑑定人尋問実施を求める世論をつくることが「運動」に要請されています。半世紀を超えた石川さんの無実の叫びと差別裁判糾弾闘争の成否が決せられるこの時に、とにかく大騒ぎしなくてはならない、大騒ぎしていい、自分の心の中の思いを全部吐き出して世間に訴えなければならないのです」。  

石川さんの無実を訴える運動は今年で56年目になる。そのため過去の事件という印象が強く、「既に解決した」と誤解している人もいるらしい。  

メモリアルデーに日比谷野外音楽堂に結集し仲間同士で確認し合うことと並行し、それぞれが地元で市民に向け定期的にアピールすることで、「狭山事件は終わっていない」と存在を示す取り組みは重要だ。同様のアクションは滋賀でも定期的に行われている。滋賀では次回、7月21日の日曜日に近江八幡駅南口15時半~16時半、神戸アクションは7月27日の土曜日の15時〜16時を予定している。

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