【高浜現地抗議】MOX燃料使うプルサーマル運転

トラブル続き危険極まる再稼働

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地元住民の「原発は嫌だ」の声を実感

 関西電力高浜原発周辺で8月22日、「原発うごかすな! 実行委員会@関西・福井」が主催する現地抗議行動が行われた。

 同日に4号機の再々稼働が予定されていたため開かれた集会とデモだったが、直前の19日に原子炉に冷却水を補給するポンプの油漏れ、翌20日に原子炉上ぶたの温度計差込部から蒸気漏れとトラブルが続き、関西電力は起動の延期を発表した。

 そのため同日の起動はなかったが、運転期間が33年を超える老朽原発で、しかもMOX燃料を使う危険なプルサーマル運転を続けようとする関西電力に抗議するため、炎天下の集会とデモに55人が集まった。

 原発は、ひとたび重大事故を起こせば取り返しのつかない事態となる。ところが関西電力は、世間の注目が集まり、細心の注意を払っているはずの再稼働の準備中に繰り返しトラブルを起こしてきている。昨年の3号機の再稼働時にもそうだった。同社にはトラブルなしに原発を運転する責任感も技術力も体制もないのだ。危険極まりない。

 参加者からは当然にもその緊張感のなさを糾弾する声が相次いだ。ある参加者は、そんなことでは「チコちゃんに叱られる!」とアピールした(写真 チコちゃん NHKのテレビキャラクター。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱る)。

 焼けつくような暑さの集会後、町内のスーパーマーケットで冷たいものを買い求めていると、地元の女性買い物客が「ご苦労さまです」と笑顔で声をかけてくれた。きっとこちらが集会帰りの雰囲気をかもし出していたのだろう。「若狭の原発を考える会」の人から、地元住民には原発が嫌だと思っている人が圧倒的に多いと聞いていたが、それを実感できるできごとだった。

 万が一の事故への不安をかかえながら暮らしている地元の人たちとともに、原発に頼らない社会をめざしたいとの思いを一層強くした。

(編集委員・トシ)

 

8/25関電包囲全国集会

31日に再々稼働強行を表明

 続けて8月25日「高浜原発このまま廃炉!関電包囲全国集会」とデモが開かれ、400人以上が参加した。安倍政権・原子力規制委は全国で再稼働を進めており、関西圏を中心に危機感あふれる発言集会となった。

 まず主催者挨拶として、「原子力発電に反対する福井県民会議」宮下正一さんが「今、日本はいつどこに地震が起こるかわからない情況になっている。若狭湾には15基もの原発があり、もし巨大地震で1基でも大きな被害が出たら、連鎖的に15基の大事故につながっていく。その結果、日本中に信じられない規模の放射能がまき散らされる。日本に人が住み続けられるかどうかわからない状態になってしまう。そうならないように、私たち皆の力で原発を止めていこう」と切実に話した。

 「ふるさとを守る高浜・おおいの会」は「今日、地元では原子力防災訓練をやっている。原発事故は自然災害ではなく、関電がおこす事故=人災です。その防災訓練になぜ税金を使うのか。関電が訓練費用を出すべきだ」と訴え、拍手が起こった。同じく地元小浜市の中嶌哲演さんは、通常国会で審議無しに終わった「原発ゼロ法」を粘り強く実現させることを訴えた。

 最後に釜ヶ崎日雇労働組合が、表に出にくい重大な被ばく労働問題を話した。「今、原発作業員の求人で一番多いのが配管作業員です。経年劣化した配管を取り替えなければいけない、間に合わない、人手が足りない。次に電気工事の作業員が不足し、放射線測定者もどんどん集めています。また、再稼働の時期に合わせて労働力を集めていく手法に大きく変わった。対象は重層構造にあえぐ下請け労働者ではなく、貧困にあえぐ若者層です。貧困が若者を被ばく労働へ追いやっています。原発停止が戦争への道をも止めることです」

 関電はその後、8月31日に高浜4号機を再々稼働すると発表した。「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」は、当日の12時半に高浜原発から300m先(音海側)の展望台に結集して緊急抗議行動を呼びかけている。中之島の関電本店前でも11時~19時まで抗議行動が行われる。

  (編集部・園)

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