辺野古新基地造らせない海の闘い非暴力で直接行動を徹底

『全国の人に来てほしい!』沖縄は日米同盟の犠牲なのか 

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柴田鉄也(30歳。兵庫生まれ、京都在住。現在は辺野古に滞在しながら、海のカヌーとゲート前の座り込みに参加している。)

 2018年の1月末現在、辺野古崎での作業ヤードと、次なるN4、N3護岸のための伐採作業が行われた。またN5護岸は、去年の暮れに事実上完成している。ただ、浜から延びるはずの部分はまだ未施工だ。そして、そこからK4護岸が辺野古崎へ延びる予定のはずが、先端に小さい栗石の入った根固め袋材を置いてそれ以上進められる気配がない。

 その背景には、遺跡文化財の問題がある。沖縄県と名護市教育委員会の文化財遺跡調査が、今年2月から8ヵ月もの間行われると地元メディアで報道されている。そのためなのか、K4護岸の動きがこのところ停滞している。そもそも、完成したN5護岸は当初の計画にはなく、仲井真前知事が承認した時の設計に追加されたものであることが、土木技術者の情報で分かっている。
 埋立て区域はできるだけ狭くして早く行い既成事実化し、県民・沖縄の人々をあきらめさせるための計画変更である。2014年にも完成予定だった基地建設が立ち遅れているため、効率化を図るためだともいえる。
 一体このためにどれだけの環境破壊、生物破壊、そして建設費用の拡大が行われたのだろう。ウミガメの産卵・ふ化のためと称して浜につながるトンネル通路を工事用仮設道路に造り、無事、次世代への命をつないでいけたのだろうか?

進む護岸工事

 現在、辺野古集落に位置する松田の浜から一番近くで建設されているK2護岸は120メートルほどまで伸びて、すでにK1護岸は事実上完成している。ということは、9月末から始まった2つの護岸工事が3~4ヵ月で2つ完成したことになる。正確には、傾斜護岸の外側には20トンの消波ブロックを設置する必要がある。
 県政やオール沖縄の間では総延長の4%でしかないと強調しているが、現場で座り込みしている人たち、海上行動している人たちは、強い危機感を持っている。というのは、工事が進むほどオイルフェンスが沖合に張られ臨時制限区域に近いところまで、すでに辺野古海域で張られてしまっているために阻止行動が難しくなっているからである。

 2018年は名護市長選、県知事選挙があるだけでなく、阻止行動の現場にとっても正念場を迎えているといっても過言ではない。県知事の撤回が遅れれば遅れるほど、工事は進み、裁判闘争は難しくなるだけでなく、今年5月に米サンフランシスコ地裁で審理を迎えるジュゴン訴訟にも影響を与えかねない。
 県民投票実施を提案している県会議員たちは現場にも来ないで何を考えているのだろうという批判も、運動現場で起こり始めている。

容認派市長へ権限が握られる

 現状で県知事がやるべきことは、本部・塩川港での海上運搬の許可を取り消すことである。

 最近では週に3回~4回、すぐ近くの本部採石場から17台ほどのダンプのピストン輸送で、台船に150~180台分ほどの捨て石が、早朝8時から昼の12時まで詰め込まれ、昼から運搬船に載せ替え、その日のうちに辺野古・大浦湾に出航することもあるほどだ。天候に合わせてか北ルートであったり、南ルートで廻ったりするが、ジュゴンの生息域であることを考えれば、北ルートは望ましくない。そのため沖縄防衛局が中城港での停泊許可を求めてきたのだろう。

 県知事が、最北端の集落である奥区の港も含めて、南ルートを廻るために必要な本部、中城の港使用許可を出したことの代償は大きく、2月4日の名護市長選のオール沖縄陣営の稲嶺進元市長の敗北の影響もあるのではないかと思う。同市長選に3500票近くの差で敗れ、美謝川の切り替え、埋立て土砂運搬、辺野古の浜の作業ヤード設置などの権限が、容認派の市長に握られてしまった(ただし市議会の賛成多数がないと行政権限は行使できないとされている)。

誰も犠牲にされることのない社会へ

 最近の阻止行動は、厳しさを増している。2017年は約10艇のカヌーが出せて、それなりの闘いができていたが、今年に入りカヌーは8艇前後で伸び悩み、工事を止めたり、遅らせることが困難になっているのが現状だ。原因はいくつか考えられるが、自分でできることをやるしかないと思っている。

 運動内部の亀裂や齟齬は、これまでもあったし、これからもあるだろう。けれど、誰も排除することなく、非暴力の直接行動を最大限徹底させる、これまでの沖縄の反基地闘争に続く運動を継続し、かつ海外との運動とどれくらいつながっていけるかが課題だ。
 例えば米国の先住民スタンデックロックの運動、チャモロ人による反植民地独立運動、VFP(平和を求める退役軍人の会)、性暴力・セクハラを告発する#Metoo運動など、連帯・支援の輪を創っていけば、閉鎖的、権威主義・家父長的な運動に陥ることはないだろう。

 安倍政権は、早ければ6月にも埋立て土砂投入を強行する可能性が報じられている。知事選を前に、一気に護岸工事を加速させるだろう。沖縄県民の諦めを醸成させるつもりだ。
 県民投票も与党県議でささやかれているが、その前に、まず現場に来てほしい。全国の人に来てほしい。日米同盟の犠牲に辺野古、沖縄がされようとしている現実を前に、勇気を持って闘おう。誰も犠牲にされることのない社会に向かって、矛盾のアダ花を抜いて新しい種を共に蒔こう。

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