【時評短評 私の直言】「朝鮮の核ミサイル危機」あおるメディア改憲準備進める安倍政権

高槻市議 高木りゅうた

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 先日、知り合いから「大学を出たばかりの若者と話をしていたら、核ミサイルを持っているのは北朝鮮だけだと思っていたのでびっくりした」と聞かされて、驚いた。が、ほどなくして、これって稀有な例じゃなくて結構一般的な認識なんだろうなと、変に納得してしまった。

 テレビではおどろおどろしいBGMとともに「北朝鮮のミサイルが危ない」とこれでもかと毎日流されている。ネットなんてものは推して知るべし。あと聞いたところでは、週刊誌の中吊り広告。新聞記事は読まなくても、週刊誌のあの広告欄は読むらしく、訴求力があるとのことだ。

 このように生活のいたるところで危機を煽られたら、いろんな錯誤が生まれても不思議ではない。それは企図されたものだけれど。

 先日はこどもが通っている公立の認定こども園で、「弾道ミサイル飛来に伴うJアラートの対応について」と題したプリントが、かわいいイラスト入りの給食の献立が書かれたプリントなんかと一緒に配られた。名指しはしていないが、朝鮮のミサイルのことだとわかる。そして「Jアラートが鳴ったら、コンクリートの建物か地下に逃げろ。適当な建物がなかったら、物陰に身を隠して頭と耳と目を守れ」と書いてあって、吹いた。頭や目を守れとか言ってくる前に、憲法守れよ。でも、笑っていられない。うちの5歳の娘も、テレビ画面に向かって「ミサイルこわいー」と言うのだ。

南北融和を
望まない日本

 平昌五輪は南北朝鮮の融和に向けた契機になるか注目されているけれど、日本政府は朝鮮の融和政策に翻弄されてはいけないと両国の歩み寄りを歓迎せず、安倍首相は文在寅大統領に米韓軍事演習をちゃんとやってくれと注文して、あんた何様だと怒られた。

 文大統領は、南北協議と並行して、朝鮮に米国との対話を要求してもいる。「圧力」しか頭にない安倍首相の果てしない浅はかさと対照的だ。そして、まともに相手にされていない感をひしひしと感じる。

 安倍首相が焦っているのは、政権維持のために必要だった「朝鮮ミサイル危機」が南北融和を機に薄まったら困るからだろう。それはすなわち、今年が正念場と踏んでいる悲願の憲法改正に影響が出ないかと懸念している表れだ。

 しかし、来年の国民投票を視野に政権はあらゆる手段を使ってくることが予測される。そこでやはり「改憲プロパガンダ」が問題になってくる。自民党は国民投票運動で300~400億円の広告宣伝費を投入するとも言われている。朝鮮危機と同等かそれ以上に連日、「改憲するしかない」とTVやネットや、新聞折り込みや、駅前のティッシュペーパーやらを介して「国策マインドコントロール」が展開されるだろう。

 これにいかに対抗するか。…考えただけでも絶望しそうになるが、人民新聞の購読数がいまの千倍くらいになれば何とかなるだろうと、あえて目標を高く設定してみた。がんばろう。

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