各地のムーブメント プルトニウム活用した『常陽』再稼働への動き

茨城の原子力施設で作業員被ばく事故

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相沢一正(脱原発とうかい塾)たんぽぽ舎メールマガジン309号より一部転載
 関西電力高浜原発3号機の再稼働が強行された同じ日(6月6日)、茨城県大洗町の原子力機構大洗研究開発センターの施設で作業員5人のプルトニウム・ウラン粉末被ばく事故が起こった。
 高浜原発3号機はプルトニウム活用のMOXを一部挿入している原子炉だが、大洗の施設での事故もプルトニウム利用に関わるものである。
 施設の傍には、2009年以来止まっている『常陽』がある。この原子炉は、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の廃止措置が決まった後で、何ら成算のない増殖炉路線をやみくもに進めてきた国と原子力機構のメンツにかけて、不死鳥のように甦らせられようとしている、プルトニウム活用の施設だ。

もんじゅの総括なき再開発

 原子力機構は今年3月30日、高速原子炉『常陽』として、新規制基準に基づく適合性審査を申請した。プルトニウムとウラン粉末を保管する金属容器を包むビニール袋が破裂して被ばくしたとされる今回の事故は、『常陽』用の貯蔵核燃料の整理にかかる作業の中で起こったものと考えられるが、背景には以上のような『常陽』再稼働へむけての動きがあることを指摘しておかなければならない。
 「原型炉」を飛ばして一気に「実証炉」に向かうという、無謀な高速炉計画のストップと『常陽』の再稼働阻止に向けての対策が準備されなければならないことを、この被ばく事故は明らかにしたと言えよう。
 8月26日(土)14時より、東海包囲(ヒューマンチェーン)行動が計画されています。現地から詳細が届き次第、メールマガジンに掲載します。茨城県東海村の集会・デモに行く準備(心がまえ)を今からしよう。首都圏に一番近い原発だから。

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