高浜原発動かすな! 1.22関電包囲全国集会

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全原発廃止へ!焦点は関電だ

2月中にも再稼働の可能性

 1月22日、「高浜原発うごかすな! 1・22関電包囲全国集会」とデモが開催された。大津地裁の運転差し止めを命じた仮処分決定で、高浜原発は停止している。だが関西電力は抗告し、2月の抗告審判決の結果次第で、2月中にも再稼働を強行する構えだ。これに対し全国の反原発運動が怒りの声を上げた。
 まず21日午後から翌日にかけて、「再稼働阻止全国ネットワーク」による全国相談会がエルおおさかで開催された。高浜の再稼働とその後の再稼働ラッシュをどう止めるかを議論し、労働組合を動かす方法の提起や、団地を丸ごと新電力にした事例などが紹介された。また、福島の女性たちも駆けつけ、放射能の影響により福島や関東で胎児の周産期の死亡率が急増していることが強い危機感を持って報告された。
 翌22日午後、中之島公園で集会が行われた。主催者は、原発立地地域で粘り強く続けられる闘いにつながろうと挨拶。「さよなら原発」の神戸・奈良の人々が、地域に着実に脱原発の運動が広がっていることを報告した。厳しい寒さと雨にも負けずに14時半に梅田へデモが出発し、「高浜原発今すぐ廃炉! 再稼働反対!」と大きな声をあげた。
 その後関電前に移動し、全国集会を開始。「関西電力原発やめろ! 判決に従え! ガスを売るより廃炉に励め!」とコールしてから、全国発言。福島の女性は「子どもの甲状腺がんが183人に増加したが、国の帰還政策で住民は分断され、放射能の恐怖を話題にできずに苦しんでいる。関西電力の皆さん! 東電が潰れないから大丈夫だと思ってるかも知れないけれど、いざ事故を起こせば東電社員は身内を避難させれば責められ、家族は夫が東電社員だといえず、避難所の体育館の床に罵声を浴びせられながら土下座をするのだ。そんな目にあいたくなければ、勇気を持って原子力から撤退してください!」と訴えた。

関電を止めれば原発は止まる

 再稼働阻止全国ネット/たんぽぽ舎の柳田真さんは「2012年の大飯原発阻止の現地闘争に触発されて全国ネットは生まれた。今日は、関西の闘いに応えるために、全国から60名が参加している。東電と関電が国内の原発の半分を占めており、東電は福島事故でしばらく動かない。すると、関電が全国でも当面の焦点となる。関電を止めれば、日本の原発は半分以上息が止まります。2月の高裁判決の前に民意を盛り上げる意味は大きい。確かに原発は現在3基動いているが、安倍政権が総力をあげても3基にとどまっているのは、全国の運動の力だ。一緒に頑張りましょう」と発言した。また、金沢地裁で裁判長時代に志賀原発の差し止め判決を出した井戸兼一弁護士も駆けつけ、「改めて高浜原発阻止の判決を出すべきである」と訴えた。
 最後に全員で決議文を読み上げ、「福島では、事故炉から50㎞の飯舘村も全村避難であったことを考えると、若狭の原発事故では、数百万人の避難になりかねません。不可能です。また、1450万人の水源であるびわ湖が汚染され、飲料水を失います。北陸、関西の住民に甚大な被害を与え、これらの地方を廃墟にしかねません。重大事故の原因である原発を全廃することこそ原子力防災です」とアピールし、コールした。参加者は、極寒の中でも抗議し続け、再稼働阻止の意思を強く示した。本紙は今後も高浜原発再稼働阻止の闘いを重点的に取り上げる。(編集部・園)

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