イスラエルによるゴラン高原不法占領への緊急アピール

シリア戦乱に乗じるイスラエル

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アラブ人権センター アル・マルサード

 2003年に設立されたゴラン高原のアラブ人権センターAl Marsad(アル・マルサード)から世界の人々への緊急アピールを を掲載する。(編集部・脇浜)

緊急行動のお願い

 我々アル・マルサードは、イスラエルが占領地ゴラン高原を自国領に併合しようとする不法な行為に、国際社会がもっと厳しく非難し、イスラエルに犯罪行為を思いとどまらせることをお願いします。

(1)アル・マルサードは、米合衆国、欧州連合、その他の国々が、イスラエルが占領地シリアゴラン高原を自国領として接収することを非難する声明を出したことを歓迎するが、同時に国際社会の人々がイスラエルの不法行為を糾弾する声を上げるように訴えます。
(2)最近イスラエルは占領地シリアゴラン高原内の不法入植地で閣議を開き、ネタニヤフ首相が「ゴラン高原を恒久的にイスラエル統治下に置く」と発言したことに対し、米国と欧州連合はかなり強い非難声明を出しました。
(3)米国務省スポークスパーソン、ジョン・カービー氏は「ゴラン高原の地位に関する米国の姿勢は、従来と変わることはない。米国と同様世界の歴代政権は、1967年にイスラエルが占領したゴラン高原はイスラエル領ではないことを認めている」と言いました。
(4)続いて欧州連合の外務安全保障政策上級代表で欧州委員会副委員長フェデリカ・モゲリーニ氏も、「イスラエル政府が何を言おうと、和平プロセスで最終地位協定が成立するまで、欧州連合はイスラエル領が1967年以前の国境内であると認識する。これは欧州連合加盟国全部の共通認識である」と述べました。
(5)1967年戦争でイスラエルは、シリア領ゴラン高原の1250平方キロメートルを占領(ゴラン高原のほぼ70%で、344カ所の村落と農場が含まれる)し、その結果13万人のシリア人が難民化、家屋や畑の破壊跡にイスラエルの入植地が建設された。1981年、イスラエルは占領地シリアゴラン高原を併合した ― これは国際社会からの圧倒的な非難を浴びた不法行為であった。
(6)現在シリアで起きている戦乱と混乱に乗じて、イスラエルはゴラン高原占領・併合に関し国際社会の承認を得ようと、新たな動きをしている。それと並行して、入植者人口を増やし、天然資源開発など、既成事実を着々と進めている。今後5年間で入植者数を10万人以上追加する計画を発表した。
(7)ネタニヤフ首相は、占領地シリアゴラン高原の主権問題で、近々ロシアのプーチン大統領と会談する予定である。この事態に鑑み、我々マルサードは、イスラエルのゴラン高原占領と不法入植地建設と住民への人権侵害・虐待行為に対する批判と反対運動を、国際社会の人々にいっそう強めることをお願いする次第です。

イスラエルは不法軍事占領をやめよ

 占領地シリアゴラン高原はシリアの一部です。イスラエルに不法軍事占領を止めよと繰り返し発言してください。
 アル・マルサードはネタニヤフ発言を強く非難します。
Al-Masad,
mail: marsada@golan-marsad.otg

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