【パギやん吠える!】2020年地獄へ行くか、地獄から逃れるか、 地獄を粉砕するか……浪花の歌う巨人・パギやん(趙博)

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 「謹賀新年」などと言っていられないはずだ。「明けましておめでとうございます」と何処の何方が、どの口で仰るか? 新年を言祝ぐことができるのは、ニッポン国に住む人間のたった2~3%の富裕層だけである。


 貧困格差は益々拡大し、サラリーマンの3人に1人が非正規雇用で4人に1人がワーキングプアのニッポン国に於いて、沖縄と福島の現状を尻目に、どの面提げて「めでたい」とほざくか? 我々は今年も地獄を生き抜くしかない。


 そう、生き地獄だ、汚職・弾圧・非理・差別・失業・殺戮・被曝・災害……の。


 阪神淡路大震災からの四半世紀は、この国の政治が腐敗し、経済が疲弊し、民心が荒廃し、文化が自壊する一途を辿っただけである。特に東日本大震災と福島原発事故後の9年間は、民主党の大失態と裏切り、そして、安倍ファシスト内閣の跋扈を許してきたに過ぎない。


 自民党とそれに擦り寄る公明党の悪事の数々は言わずもがな、歴代「野党」の醜悪とも言うべき犯罪的無能さも、忘れるわけにはいかないぞ。


 日本新党・細川護煕を首班とする「非自民・非共産」連立政権が成立したのが1993年、新党ブームの余波を買って自民党は結党以来初の下野に追い込まれた。ところが、細川内閣は1994年4月に退陣し、同年12月に自由民主党・日本社会党・新党さきがけの「自社さ」連立政権が誕生する。村山富市が首相に担がれたが、1996年1月に同内閣は総辞職、その後、橋本龍太郎が首相に指名されて自民党は政権に復帰した。同時に、社会党は分裂して社会民主党と党名を変え、現在も続く凋落の道を滑り落ちていった。

都構想を粉砕する闘いの火蓋を切れ


 70%の支持率を背景に政権交替(2009年)を実現させた民主党は、鳩山、菅、野田と目まぐるしく代表(=首相)が変わった挙げ句に、2012年12月の総選挙で敗北、その結果「第2次安倍内閣」が発足した。筆者が「安倍晋三が押し込み強盗なら、野田佳彦は引き込み強盗だ」と何度も書いた所以である。紙数の関係で話を大幅に端折るが、民主党(民進党)の分裂を画した前原誠司の大罪も大文字で記しておきたい。


 村山富市、野田佳彦、前原誠司、この3名は名実共に歴とした「現代の戦犯」である。因みに、政権を放り投げた社会党と民主党は、奇しくも「大震災」を経験した後に崩壊の道を歩んでいる。この共通点も示唆に富むこと多し、である。


 最後に、大阪の「地獄」を訴える。連帯労組「関生」支部への弾圧は、引き続き強化されている。また、橋下肝いりの【西成特区構想】が、ついに現実化の勢いを加速させてきた。「あいりん労働福祉センター」は閉鎖され、釜ヶ崎に隣接して「星野リゾート」の大建設工事が進行中だ。


 東京オリンピック、大阪万博と大イベントで民心を逸らしつつ、都市再開発の利権に群がる大資本とファシストどもが、釜ヶ崎を「民営化」する、つまり、労働者を町から叩き出して「大阪最後の一等地」を骨の髄までしゃぶろうというわけだ。


 それに、凋落一途の部落解放運動から脱退した元活動家どもが群がっている。その総仕上げが「大阪都構想」だ。「維新の会」が地方政権党であり続ける限り、大阪は破壊し尽くされる。地獄へ行くか、地獄から逃れるか、地獄を粉砕するか……2020年、闘いの火蓋を切れ!

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