【連載 安倍政権批判(終)野党共闘】「権力の私物化」許さない ダイナミックな野党共闘を ミナセン尼崎 弘川 よしえさんインタビュー

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安倍政治に対抗する政治 地域から積み上げる

 安保法制成立に危機感を抱き、4年前にミナセン尼崎をよびかけ、市民の立場で野党共闘を推進してきた弁護士・弘川よしえさん。統一地方選(4月)では、県議選に立憲民主党から立候補したが惜敗。夏の参院選後も、リベラル勢力の連携・強化をめざし地域活動を再開した。その活動も、「憲法のない世界からの脱出ゲーム」や、駅前での政見放送上映を行うなどユニークだ。
 

維新・松井大阪市長が打ち出した「汚染水の大阪湾放出」に対し、「放出させない尼崎市民の会」を立ち上げて、市民交流のサロンも共同で開設する。野党共闘の可能性、地域活動の方向性などを聞いた。   (文責・編集部)

県議選に挑戦して

 安保法制成立に対し、憲法を広める、政治を身近に、という気持ちでミナセンを呼びかけ、活動を続けてきましたが、これが野党共闘の基盤づくりにつながりました。
 

兵庫県尼崎市は、公明党の一大拠点で、維新も強い地域ですが、共産・社民・立憲民主などの左派・リベラル勢力も歴史的な基盤があります。
 

この基盤を広げていく一つの方法は、私自身が地方議員として地域住民の政策実現の受け皿になることだと考え、統一地方選で立憲民主党から県議選に挑戦しました。政党を超えてたくさんの方々と一緒に本気で戦うことができました。「選挙」の実践方法を先輩たちから学びました。また、同世代のメンバーを中心に「選挙自体も楽しくて身近に」をテーマに、イラスト動画街宣やイベントも行いました。
 

惜敗しましたが、無駄なことは一つもなく、自分の思いに自信を持って、さらに突き抜けていきたいというのが私の総括です。そして、元気に再出発を始めています。

衆院選に向けて

 夏の参院選では野党候補は敗北しました。兵庫のような複数区では候補者を一本化するのは難題ですが、この敗北で生じてしまった野党共闘の亀裂を乗り越えていきたいです。国会では「桜を見る会」問題で、野党合同の追及チームが立ち上がっています。
 

政治理念に違いがあっても、「権力の私物化を許さない」という大きな目的で共闘するダイナミズムが多様な人々を巻き込む求心力になります。メディアも独自の取材を始めました。
 

尼崎でも、庄本えつこ県議(共)、丸尾牧県議(緑)とともに「桜を見る会」パブリックビューイング(街角上映)をしました。衆院選での野党共闘が次の大きな課題ですが、立場を超えて多くの方々と一緒に模索を続けていきたいです。

地域課題に
みんなで取り組む

 安保法制、共謀罪、原発問題、モリカケや桜を見る会などの「権力の私物化」などなど、ひどい政治が続いていますが、その政治を担っているのは結局私たちです。
 

地域の課題にみんなで取り組み、自分たちで政治を作る成功体験を積み重ねていきたいと思います。原発事故による放射能汚染の拡大を止める取り組みとして、「放射能汚染水を大阪湾に放出させない会・尼崎」を結成しました。尼崎の自然を保全するため「ヒメボタルの里サポータークラブ」の取り組みも始めました。また、憲法を広める活動として憲法ボードゲーム大会や「憲法のない世界からの脱出ゲーム」なども企画しています。

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