「収容者が死んでから では遅い!」抗議の声を

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大阪入管へ抗議 劣悪処遇の改善を

 2019年6月、大村入国管理センター内で、長期収容に抗議し、ハンガーストライキを続けたナイジェリア人が死亡した。また、大阪出入国在留管理局は、送還の目処が立たない者や、体調不良者を長期間にわたり収容している。収容者への扱いを改善させるため、大阪入管へ通う支援者たちを取材した。 (編集部・村上)

入管局長に 抗議・申し入れ

 9月18日、大阪入管へ申し入れと抗議行動が行われた。申入書を読み上げた関本さん(TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)顧問)は「大村入管は支援が行き届かず、収容者が殺された。我々は死なせないために行動している」と目的を語った。  

申入書は、入管長官および大阪入管局長宛で、以下が申し入れられた。  (1)長期収容者および体調不良者を即座に仮放免すること、(2)仮放免者の仮放免延長申請をむやみに不許可にしないこと、(3)被収容者の同時面会を許可すること。  

参加したジャファル・ファティヒさんは、大阪入管に収容され、大村入管センターに送られたあと、仮放免になった。ハンガーストライキで闘い、仮放免を勝ち取ったそうだ。  

「収容中、夜はストレスで眠れず、明け方まで天井を眺める日々が続きました。職員は私たちの苦しむ姿を見て心が痛まないのでしょうか? 私は、収容されている仲間のために闘います」と決意している。  

しかし彼は、9月24日に期限を迎え、出頭する。  「非常に疲れています。逃亡する気はありませんが、地獄に戻るのも嫌です。出頭日が近づき、不安で眠れません」。  

入管は、ハンストで衰弱した収容者を仮放免するが、2週間後に再収容するケースが多い。行動を呼びかけた永井さんは、「抵抗しても無駄だという見せしめのためだろう」と分析する。  

収容所は地獄だ 助けてくれ!

面会後の激励マイクアピールでは、収容者へ「頑張れ、今日も来たよ」と呼びかけると「ありがとう」「助けてくれ」と口々に返事が叫ばれる。  

コールした支援者は、「全員に面会はできないけど、この声で私たちが来ていることが伝わります。面会で『マイクアピールする』と伝えたら喜んでいました」と意義を強調した。  

大阪入管は仮放免を出したり、内部をリフォームをするなど、収容者への態度を変化させている。抗議行動が成果をあげつつある。

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