【オスプレイ】横田基地正式配備に抗議! 立川自衛隊監視テント村 大洞俊之

安保体制下、拡大強化される自衛隊

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日本各地で危険な飛行訓練繰り返す

 4月、米軍は突如として横田基地へのCV22オスプレイと特殊部隊の配備前倒しを通告し、4月5日にはCV22が横浜ノースドックに5機陸揚げされ、そのまま離陸。横田基地に着陸した。

 さらに米軍は8月22日、横田基地への正式配備を10月1日にすることを通告してきた。私たちはこの危険な新型軍用機の横田基地配備に断固反対し、その全面撤回を求める。

 CV22は、横田を拠点として日本国内外で飛行訓練を繰り返している。6月には嘉手納基地に向かったCV22のうち一機が、エンジン不具合を生じ、奄美空港に緊急着陸。そのまま1カ月も奄美空港にとどまり、エンジンを交換してようやく離陸、横田基地に戻っている。

 墜落などの大事故が多いことで知られるオスプレイだが、このような故障による緊急着陸も目立つ。奄美空港には、その後も普天間基地のMV22オスプレイが緊急着陸し、まるで米軍の緊急避難所のような使われ方をしている。

 またMV22は頻繁に奄美で目撃されているが、奄美大島はパープルラインと呼ばれる沖縄と本土を結ぶ訓練ルート上に位置しているため、島にある山々を回るような低空飛行も目撃されている。地位協定という差別的な取り決めに守られ、オスプレイはなし崩し的に危険な訓練を各地で行っているわけだ。

 首都圏でも、横田のCV22が所沢通信所に事前通告なしで着陸するなど、周辺住民の不安や危機感を無視した乱暴な訓練を拡大している。平和委員会の目視調査では、7月以降、横田での離発着回数が急増しており、関東で事故が発生する危険性が高まっている。

 オスプレイは開発段階から技術的な難題が多発し、多くの死傷事故を起こしてきた。それでも米軍が強行配備したのは、敵地へ強行着陸し兵員を素早く展開するという、侵略的軍事行動に有効と考えたからだ。戦争のための道具であり、ねらいは朝鮮半島や中国などへの軍事的牽制である。しかし、それは戦争挑発でもあり、周辺国との軍拡競争を生み出すだけだ。

横田デモに多方面から参加者

 こうした配備に反対して、横田行動実行委では9月30日、オスプレイ正式配備反対の横田集会デモを行った。参加57名。時事通信の記者や週刊金曜日のカメラマンも最後まで参加。時事通信は記事を配信した。

 福生公園での集会は、まず、実行委からオスプレイの危険性などをアピールした後に、地域からの発言。福本道夫さん(横田・基地被害をなくす会・第9次横田基地公害訴訟団)、大森さん(米軍基地に反対する実行委)、山口ちはるさん(パトリオットミサイルはいらない! 習志野基地行動実行委)、重松さん(国立市議)、大仲さん(一坪反戦地主会関東ブロック)となかなか多彩な顔ぶれ。「新社会党」のノボリも横田デモでは珍しい。申し入れ採択後にデモに出た。

 第二ゲート前では、代表団が米軍基地への申し入れ書を持っていったが、米軍側は無視。やむなくゲート内に投げ入れた。自衛隊・航空総隊代表者にオスプレイ購入や南西諸島ミサイル部隊配備に反対する申し入れをし、手渡した。

 この日は沖縄県知事選の投票日でもあったが、辺野古新基地建設に明白に反対する玉城デニー氏が8万票近い差をつけて佐喜眞候補を破り、知事に当選した。沖縄民衆は明白に、辺野古新基地に反対の意思を示したのだ。本土の私たちがなすべきは、辺野古の新基地建設を直ちに中止させ、危険な普天間基地の即時無条件返還を勝ち取ることだ。

南西諸島でも進むミサイル配備

 同時に、自衛隊強化の動きへの対決も問われる。南西諸島への対艦対空ミサイル部隊配備の動きは進み、奄美・宮古島・石垣島で基地の建設工事や計画が進行中だ。

 新型イージス艦「まや」の進水やイージス・アショア配備、オスプレイの導入、水陸機動団新編など、これらも安保強化とつながりながらの動きである。恐らく将来的には沖縄本島にも対艦対空ミサイル部隊を配備し、辺野古新基地は、水陸機動団も運用することを想定している。

 こうした南西諸島一帯の軍事強化と連動しながら、本土の横田や岩国など米軍基地への新兵器配備などの動きが進行している。反戦反基地運動に問われるのは、そうした自衛隊と安保体制への同時対決の運動作りだ。

 

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