ぷりずむ

この道は破局に通じている

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 トランプ米大統領は11月20日、北朝鮮をテロ支援国家に再指定すると発表した。2008年に指定解除して以来九年ぶりである。翌日、さっそく安倍首相は「歓迎し支持する」と迎合した。

 しかし、一番のテロ支援国家は実はアメリカそのものである。テロや紛争の持続を望んでいるのは、アメリカの産軍複合体である。彼らは、ソ連がアフガンに侵攻したときタリバンを作り、ソ連撤退後は「イスラム原理主義」を作りだし、世界に紛争の種を蒔き散らした。それが今のISにつながっている。

 資本主義が行きづまった今、軍需産業しか利潤が出ないのだ。トランプは日本に膨大な兵器を売り込み、政府は社会保障費を削減し増税して武器を買う。そのために北朝鮮が必要なのである。

 かつて、自民党の前尾繁三郎は、死の5日前(1981年7月18日)の講演で「経済が低成長時代にならざるを得ない時代にどうするかの認識と対策を採るべきかを、いろんなところで提言しているのに、指導者たちにその認識ができていない」と言い残し他界した。その後の政治はこの遺言を守るどころか、逆に政府も経団連も軍需産業で利益を出そうとしている。先の戦争法も、仕上げとしての改憲も、そのためである。この道はしかし、破局に通じている。

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